お子様向けアニメでGOGOGO

 自分はいろんなアニメをよく見ます。
 早朝アニメから深夜枠まで、見れない時間帯のアニメはビデオ予約しても見ます。
 あんまりアニメ誌とかをチェックしないので見ないアニメもたくさんあるのですが、どんなジャンルでも面白いと思ったアニメは毎週見るようにしています。
 そのため、大多数のオタクはチェックしてないんじゃないかと思われる同人的にマイナーな作品もとっても楽しんで見ることが多くなります。その最たるものがお子様向けアニメ。
 まあアニメというのは本来お子様向けと言われたらそうなんですが、中でも明らかに低年齢層をターゲットにした作品。そういうのって確かに年くったもんが見たらくっだらねーと言えそうな話が多いんですが、でも低年齢層に向けて作ってあるのだということを頭に入れて見るとかなりおもしろかったりするんですよ。
 童話とか絵本とかも成長してから読んでも面白いものは面白いでしょ? それと似たようなものです。
 そこで今回は同人的にマイナーであるであろうお子様向けアニメの面白さをネットの片隅でではありますがアピールしてみようと思いまして。少しでも自分の愛するアニメの視聴率が上がって、二次創作が増えますようにと!
 お子様向け番組というくくりにして『ひとりでできるもん』とかを入れてもよかったんですが、まずは親しみやすいアニメから。
 今回の取り扱い作品は『おじゃる丸』『とっとこハム太郎』『電光超特急ヒカリアン』の三つでーす。

おじゃる丸

 平日(月〜金)夕方五時半からNHK教育テレビでやってる(朝の七時四十六分からもやってます)十分間の番組。これ知らない人どれくらいいるのかなあ。自分的にはかなりメジャーなんですが。
 月光町という街に暮す田村カズマという少年のもとに、平安町というもろ平安時代な千年前の妖精の国からやってきた(ここらへんの時間軸が実際どうなってるのかはよくわからんのですが)おじゃる丸という五歳児が巻き起こす騒動……と言ったら普通ですが、実際は騒動と言うよりちょっと変わった日常のひとコマを切り取ったような、まったりとしたお話です。
 それは主人公であるおじゃる丸のキャラクターが主な原因でしょう。平安町の貴族の家に生まれた彼は、五歳だというのに平安時代の貴族のアレな風習にどっぷりと浸かっております。
 即ち、怠惰・偉そう・口だけ達者。
 動くのが嫌いで、働くのもいや。そのくせ一人前以上に飯は食う。自らを『やんごとなきお子様』と称し、怠け者なのを自分はやんごとないからと正当化する。なんにもしないくせに異常に偉そうで、周囲の好意に甘えまくっているくせに、態度に文句をつければ巧みな屁理屈で言い負かしてくる……。
 かなりムカつくキャラクターでしょう。自分も見ていて『こいついっぺんシメてやりてぇ……』と思ったことが何度もあります。
 でも見ていて嫌な気持ちになることがほとんどないアニメなんですよ、これって。
 おじゃる丸がなんのかんの言いつつ抜けているせいか、周りのキャラクターたちの優しさやお気楽さのせいか、おじゃる丸がまったりのんびりをモットーにしていてこっちものんびりしてくるような気品っぽいものを持っているせいか。
 はたから見ればたいしたことじゃないことで笑ったり泣いたり怒ったり。でも根本に流れるものはまったりとした人生に対する愛情。
 そんなキャラクターたちを見てこちらもまったりしたり。屁理屈や微妙なギャグで笑ったり。ちょっといい話でしんみりしたり。
 十分間なのに中味がたっぷりあるというか、のんびりと楽しめるアニメです。未見の方はぜひ。この番組再放送何度もしますし。
 ……さて、それじゃーミーハーにキャラクターに対するトークいってみましょーか!
 自分が好きなのはカズマです。おじゃる丸の親友ポジションにいる副主人公とでも言うべき存在。
 この子がもーっ健気でいい子なんですよーっ! わがまま放題のおじゃる丸に、なんのかんの言いつつ優しく付き合ってあげるの。歩くのが嫌だというおじゃる丸をどこにいくにもリュックに背負っていってくれて、わがままも大人に受け止めてくれるんですよ!
 それにね。わずか七歳だというのに、礼儀がキチンとしてるの。挨拶とお礼がきちんと言える子なんですよ。それにこの年で人を気遣うということができる子なんですよ! その上まわりに左右されない、自分をきちんと持ってる子なんですよ!
 最初の方の話でこんなのがありました。カズマはなんの変哲もないただの石を集めるという渋い趣味を持っているんですが、その石を並べて置いておいた棚におじゃる丸が寝っ転がって、石を勝手にどかした上に石が邪魔だから何とかしろとか抜かしたりするんです。
 カズマは毎日集めた石を綺麗に磨いて並べておいているのに! しかもその棚はカズマの大好きなおじいちゃんが作ってくれた棚なのに!
 当然カズマは激怒して、涙目になりながら『そこはおじゃるのベッドじゃない!』と怒鳴ります。
 そのあとカズマは学校にいくんですが、おじゃるとのことが気になってしょうがありません。『おじゃるに悪いことしちゃったかな(そんなことはないぞ!)……でもおじゃるが悪いんだから(その通りだ)』とか一人考えこみます。
 そして、カズマは『石も大事だけど、おじゃるも大事だ』という結論に達するんです。誰に諭されるでもなく。
 その後おじゃる丸が自分の世界に帰っちゃったんじゃないかと誤解したりもするんですが、結局カズマはおじゃる丸に謝って、『たまになら棚使ってもいいよ』とまで言うんです。おじゃる丸は最後まで謝りもしないというのに!
 どうですこの心の広さ! 大人でもここまでできた人はそういませんよ! おじゃる丸甘やかしすぎという気もしますが。
 おまけに家の手伝いも良くするし勉強も誰に言われなくてもちゃんとやるし子供の元気さも失ってないしねぇ……こんなにいい子がいていいのか!? って感じですよ。声も渕崎ゆり子さんで可愛いし。かいぐりしてあげたいっ! ※1
 他にも狛犬ツインズのオコリン坊ニコリン坊とか、敵キャラなのに主人公サイドよりはるかに人のいい子鬼トリオとか好きキャラはいろいろいるんですが……とりあえず今回はこの辺で。

とっとこハム太郎

 金曜日夕方6時半東京12チャンで放送中。少女漫画を原作にした、可愛く戯画化されたハムスターが集まって大活躍! という感じのアニメです。
 まーとりあえず動物出しとけ的な女子供にひよったアニメだろうと言われると返す言葉がないのですが、でも自分は好きなんですよね。この番組。
 ストーリー的には少女向けアニメのお約束を踏襲しています。女の子の視点から見たやや御都合なハッピーエンドストーリー。キャラクターの配置も主人公の少女に親友の女の子、憧れの男の子にいつも突っかかってくる気に入らないあいつ(少年)。パパママ先生祖父医者お姉さん、と一通り揃ってる。
 それだけなら特に見るべきものはないのですが(いやそれでもお約束少女向け作品が好きな自分は見てたと思いますが)自分的に注目してほしいのは番組の華、ハムスターズです。
 番組は基本的に主人公の少女からの視点とハムスターたちの視点、双方から描かれます。少女的事件とハムスター的事件が絡み合ったり全然関係なかったりしながら同時進行するわけです。
 このハムスターズ、たまにしか出てこないのも含めると総勢十五匹もいるんですが(他にもゲストキャラが多々いる)少女漫画チックに人の話す言葉が理解できたり道具が使えたりするものの、やっぱりハムスター知能なのでちょっとしたことで大騒ぎするわけですよ。人間的にはたいしたことなくてもハムスター的には大変なんですよ。
 そしてその大騒ぎすることを、みんなで協力して解決していくわけですよ。
 このみんなで協力して、ってところが面白いんだなあ。群集友情劇が大好きな自分としては非常に高ポイントでした。全員それなりに個性があって、いろんなことを言いつつもみんなで一つのことを成し遂げる。
 それにねー、このハムスターズ、自らを『ハムちゃんズ』と称し必要以上に自分たちは仲良しだ! ということを強調するくせに、ものすごくあっさり友情に亀裂が入るんですよ。いちいち当たりがシビアだったり、ちょっとしたことでやりかけてたことを放り出しちゃったり。ストーリーの中ではさらっと流されてますけどね。
 つまりちょっと斜めな方向から彼らの友情シーンを見ると非常にアレに楽しめるのです。まっとうに見ても(群衆友情ものが好きなら)楽しめるし、面白さ二倍なお得感なのですよ。
 超お勧め! というわけでは全然全くもってありませんが、少女漫画的お約束が好きな人は楽しめるアニメだと思います。……あと、実は見なれるとあのあざといハムスターのデザインに結構はまってきちゃって可愛く見えてきたりするんです……(告白)。『てちてち』とか『だばだば』とか擬音も可愛かったりするし。
 それではキャラトーク、いってみましょーか!
 自分はハムちゃんズの中ではハム太郎(主人公ハム)とタイショーくん(その親友。野良ハム)が好きなんですが(※2)、ここではあえて人間キャラ。
 即ち、ロベルト高城! 彼のことを語ります!
 彼はキャラ配置としては『いつも突っかかってくる気に入らないあいつ』。主人公の少女(ロコちゃんという呼び名)とは顔を突き合わすとケンカばかり。突っかかってくるのはむしろロコちゃんのほうなんですがね。
 彼はブラジルからの帰国子女なんですが、意地っ張りでシャイで素直じゃないので、ロコちゃんのみならず周囲の人間ともよくぶつかります。サッカー少年なロベルトが、サッカークラブのみんなとぶつかり合って袂を分かちかける、という話もありました(それもロベルトが人一倍サッカーを愛していて、自分にも他人にもより高いものを求めてしまうからなんですがね。もちろん最終的には仲直りしましたよ)。
 でもそんな彼は実はすごく自分に厳しくて、実は動物好きの優しい少年で、実は他人のために動ける行動力のある人間だったりするのです。
 ……好みだ。
 こういう素直じゃないんだけど実は……というシャイな意地っ張り少年はもろ自分の好みキャラです。そんな彼がたま〜にちらっと見せる笑顔に自分はもうメロメロ。
 ビジュアルも好み。赤毛のツンツン頭に褐色の肌。いかにも健康的なスポーツ少年って感じなのですよ。
 そしてこれまたお約束なのですが(そして自分はそういうお約束は大歓迎なのですが)ちょっとずつロコちゃんとロベルトの心は近づいていったりするのですよ。
 動物好きの意外な一面を見てドキッとしたり、一人頑張ってる姿を見かけちゃったり、いろいろあって一緒に蛍を眺めちゃったり。ロコちゃんは顔を合わせれば『何よ!』って感じに突っかかっていくんですが(ロベルトは別にって感じ)、『どうしてあいつのことがこんなに気になるんだろ……』となるのも時間の問題って感じですぞ!
 ビバ少女漫画!

電光超特急ヒカリアン

 日曜日朝8時半から東京12チャン系列で放送中。『超特急ヒカリアン』の続編だそうです。自分は前作見てませんが。
 TOMYがスポンサーについたおもちゃを売るために作られたアニメとも言えます。ヒカリアン星からやってきたヒカリアン(電車が戯画化されたキャラクター)たちと暗黒ブラッチャー(機関車メイン)たちとの戦いを描いた作品……というか……。
 自分はこんなトークで扱っておきながらこの作品がお子様向けだとはみじんも思っておりません。大人も楽しめるアニメというのはもちろんですが、このアニメを隅から隅まで味わいつくすにはオタク的なネタの知識と感性が必要不可欠なのです。それなしでも面白いアニメなんですけどね。
 根幹にあるストーリーはバトルなんですが、普通にこの作品を見た人はギャグアニメだと思うでしょう。確かにヒカリアンとブラッチャーは大抵の回バトルするのですが、やってることはギャグそのもの。
 ブラッチャーはやられる時空の彼方にふっ飛ばされながら「夜寝るときは!」「パンツ履けよな〜!」などとドリフ的台詞を絶叫。ヒカリアンたちもボケとツッコミが骨の髄まで染み渡った連中ばかり。大体ブラッチャーの目的が『人間どもをいや〜な気持ちにさせること』で、『テレビが見れなくなったら不幸だろう』とか『イチゴが食べられなくなったら不幸だろう』とかそういう思考回路で動いてるんですもの。
 しかしこの作品はギャグでありながらも根本に流れるストーリーはシリアスなのです。ウェスト(主人公ヒカリアン)が一回死んだり、シルバーエクスプレス(敵ボス)はシビアな企みを巡らしていたり。
 でもそれと同時にどーしよーもなくギャグなんです。そのシリアスとギャグのバランスが、非常に面白い作品だと思うんですよねー自分は。普段はギャグそのものですが。質が高い作品だと思います。
 それに随所にパロディやら楽屋ネタっぽいのとかがちりばめてあったりして。おちゃらけたストーリーの中に映画のパロが入ってたり、裏番組がどうのこうのという話が出て来たり。
 だから自分はこの作品は非常にオタク向けに楽しい番組だと思うんですよね〜……マイナーだけど。ヒカリアン同盟に登録するくらい大好きです(入り口参照)。
 ええい、こんなところで自分が語ってもしょうがない! とにかく一度見て下さい!
 ちなみに自分が好きなキャラクターはもう一人の主人公とも言うべき人間の少年、聖橋ケンタくん(※3)。内気で弱気な少年がウェストとの出会いで変わっていくのは非常に見てて楽しいですよ。今はなかなか頼もしい少年になっています。

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ここから先はオタク的男性同性愛の話が嫌いな方は見ちゃダメっス!(つまりホモカプトークってことね)

※1.自分はおじゃる×カズマなんです。だってカズマがあんまりにもかわゆくていい子だからーっ!
  最初はケンさん×カズマだったんですが(カズマのあのケンさん慕いっぷりに兄貴×少年スキーの血が騒いで……)おじゃるがあんまりにもあんまりだったもんでついおじゃる×カズマに……。
  だってねぇ! 『カズマ……マロに飽きた?』だの『マロより宿題がだいじ?』だの。普段はあまりにもいいようにカズマを使っているくせに、たまにカズマスキスキかまってかまって光線出しまくるんですもの!
  それに対しカズマが照れるところがまた。さらっと流さないのね。かわゆい。あのおじゃるに対する面倒見の良さからして、つけこまれていいようにされる可能性ありと思えちゃいますよ!

※2.ハム太郎でのカップリングは、自分はタイショー×ハム太郎、ハム太郎襲い受です。
  自分は個人的にハム太郎のデザインがめっちゃ好みでして。可愛いなーと思うんですよ。
  で、タイショーくんも好きなんです。ポジションと性格が。男らしくて豪快で、たまに無神経なくせに実はけっこう繊細だったりして。だから二人が仲良くしてるの見るのが好きなんですよね。
  で、自分はハム太郎が攻属性、タイショーくんが受属性だと思ってます。なんつったってハム太郎の押しの強いこと。『僕たち友達なのだ』でどこまでも押して押して押し倒しそうなほど強い主人公っぷり。タイショーくんもリボンちゃんが好きなのに全然相手にされてないとことか、いざという時に弱気になるシャイでヘタレなところとかが受って感じです。
  でもね。自分としてはヤる時はハム太郎受なんです。なぜなら自分がハム太郎を可愛がりたいから。自分攻受ってビジュアル面にけっこう縛られる方なんですよ。ハム太郎には基本的に『タイショーくんが好き→抱かれたい』と思っていてほしい。
  とか言いつつもハム太郎にヒイヒイ言わされるタイショーくんとかも好きですけどね。プライド打ち砕くの楽しーv ハム太郎に許しを乞うタイショーくんとか見てみてえ!
  あと自分が好きなのはトンガリくんとトラハムくん。ビジュアルと性格で。まいどくんとめがねくんが仲良くしてるのも見てて楽しいですけどね。
  ……え、木村×ロベルト? 見てみたいですね!(爽やかに)

※3.自分はヒカリアンでは非常にケンタくんラブです。かわいいからです。いろいろな方法で可愛がりたいです。
  で、カップリングするとしたらまずは当然ウェストです。あの仲良しっぷりはカップリングしてくれと言っているようなものでしょう。種族の差? そんなもんは愛の前には些細な問題にすぎん! ウェストとケンカして仲直りして『最初から仲いいもーんv』だの、ウェストが死んでケンタくんが出撃する時『ウェスト……君が変えてくれたんだ』だの。ウェストが生き返った時は抱き合って泣くしねぇ……。
  ついでセブン。兄貴×少年スキーの血が騒ぎまくりです。ああいう不器用で素直じゃないひねくれ者の心を少年の純粋な想いが癒していくというのはもろ自分好みなシチュエーションです。セブン『ケンタにはウェストより俺の方が似合ってる』とか言うしー(これ嬉しかった……)。
  他キャラとしてはドジウカとスターでしょうか。かわゆい。もちろん親分は素敵な人です。