王招君(3)

 最前線、玉門関ぎょくもんかんでの出来事は、瞬く間に長安まで伝わった。漢の宮廷では文武百官上へ下への大混乱となった。
「ふざけてますよ! 突厥のやからは! 」
 天蓬元帥は翰林院学士かんりんいんがくしが読み上げた書状を聞くなり激したように、怒鳴った。
 それは突厥の悟浄からの書状だった。天井には龍の浮き彫りが睨みをきかせ、床は文武百官で埋めつくされている。広い謁見の間は緊迫した空気に包まれた。
 皇帝である金蝉は、玉座に腰掛けたたまま腕を組んで考え込んでいる。突厥といえば勇猛果敢で知られていた。
 とくに最近後を継いだ新王の悟浄は、向かうところ敵なしだと評判であった。
「全軍に進撃の命を下さい」
 天蓬は決然としていった。
「お待ちなされい。元帥さま」
 横から李塔天が口を出した。
「いま、突厥と事を構えるのは時期尚早というもの。ここは穏便に」
「貴様! 」
 天蓬が激しい語調で怒鳴りつけた。
「ここまで面罵めんばされておきながら、時期尚早とは如何なることぞ! 恥を知れ宦官めが!! 」
 文官の李塔天と武官の天蓬が激突する。周囲ははらはらとして見守った。
「……まぁ、今、事を荒立てても良い事は確かにない」
 皇帝である金蝉が玉座で呟いた。
「金蝉! いや、皇帝陛下! 」
 天蓬は絶望的に叫んだ。
「突厥はなんといっておると」
 金蝉は、突厥からの書状を読み上げた翰林院学士に向かって訊いた。
「先王が受けた恥辱をすすぐため、改めて漢の公主を承りたく拝謁に参ると」
「泥棒か! 連中は! 」
 それを聞いて天蓬は歯ぎしりをした。要するに突厥の連中は 「お前のところの娘をもらいにいくぞ、首洗って待ってろ」 といっているのだった。
「与えてやればいいじゃねぇか」
「金蝉! 」
「無用な血を流す必要はないだろう」
 金蝉が無関心な様子で言った。
「そんなに欲しきゃくれてやれ。適当な後宮のヤツを公主に仕立て上げて突厥にやればいい……いつ来るって? 」
 天蓬は眉根を寄せた。金蝉は愛する妃に死なれてから、どこか魂の抜けた抜け殻みたいだった。と、いうより自棄になっている。
 天蓬は時々、「漢の高祖こうそ(劉邦)に仕えた張良ちょうりょうの気持ちが分かる。僕も仙人になりたいですよ」 と冗談めかして周囲にこぼしていた。
 名宰相である張良といえば、宮廷内の争いを避けて最後は仙人になったと伝えられる人物である。
 大漢帝国は巨大すぎた。最近の天蓬は外敵のみならず、獅子身中の虫と戦うことにも明け暮れていたのである。
『漢の屋台骨は天蓬元帥で保つ』 と市井のわらわどもも唱和するほどの才をうたわれていたが、その分妬まれやすく、敵も多かった。まるで歴史に名高い李陵将軍のような不遇の立場へと天蓬は追い込まれつつあったのである。
「画帳をこれへ」
 そんな天蓬の気持ちを知ってか知らずか、金蝉が絵師を呼びつけた。
「ははっ」
 平伏したまま、這いずる虫のように絵師が金蝉の前に引き出される。
「後宮の佳人どもを写した似姿を見せてみよ。つーか早く出せ」
 絵師は脂汗を流し始めた。皇帝が、何のために画帳を必要としているのかは明らかだった。
「見せてみろ。一番の不細工を突厥に押しつけてやる……ホラ」
 とんでもないことであった。しかし、皇帝である金蝉に一介の絵師が逆らうなんてことが出来ようはずもない。絵師は震える手で一抱えもある大きな画帳を天蓬に渡した。
 それを無言で受け取ると、天蓬は金のきざはしを上り、玉座に座っている金蝉に渡した。金蝉が画帳を捲るのを、そのまま天蓬が背後から覗き込むようにして見ている。
 画帳は綾錦で装丁されており、それ自身が高価な美術品そのものだ。しばらく、金蝉と天蓬の手元で画帳のめくられる乾いた音が立つ。画帳に並ぶ肖像画は流麗を極めた。
 さすがは、後宮美女三千と評されることだけのことはあった。なんといっても全土から選りすぐられた美女ばかりなのである。
 目にも鮮やかな肖像画がこれでもかというほどその帳面には並べられていた。今も昔も高価な天青石ラピスラズリ孔雀石マラカイトといった宝石の粉末を顔料として色が塗られた似姿はいずれも劣らず天女のようだ。
 しかし、そんな中で金蝉の目に留まった絵があった。
「……天蓬」
「はっ」
 金蝉にひとつの肖像画を指し示されて、天蓬は思わず、吹き出しそうになった。
 それは実に醜い似顔絵だった。
 黒髪の野卑な若い男の絵だった。どうしてこのような者が後宮に入れたのか理解に苦しむほどのご面相だった。
 瓜実顔の面は血気というものがなく、辛気臭いことこのうえない。おまけに阿呆面に乱杭歯が実に下品だった。そのうえ、手入れを欠いているかのような艶のない髪がばさばさと狭い額に掛かって実に汚らしかった。
 大体において顔の均整が著しく崩れており、優雅とか優美というものが欠片も感じられない。躰つきもどこかおかしく、手足が短くまるで猿のようだ。
 いや猿の方が手の長い分まだ優雅かもしれない。そう思わせるほど画中の人物は醜かった。
「こいつ、どうして後宮に入れたんだ?  」
 金蝉は、ぼそっと呟いた。
「こんなご面相が後宮にいたとは驚きですね」
 天蓬もその画帳の絵を覗き込んだ。天蓬は身繕いを嫌うのが玉に瑕だが、それでも顔立ちは宮廷随一ともいわれるほど整った男だった。
 その彼がしみじみと呟くと、妙にその台詞は説得力があった。
「こいつにしよう。突厥の花嫁はコイツで決まりだ」
「ええ、突厥あたりの蛮地などコレで充分ですよ」
 金蝉と天蓬は密かにふたりで囁きあった。
「名前は……はっかい。八戒か 」
 金蝉が画帳に記されていた名を読み上げた。その名を聞いて、御前に這うようにして身を伏せていた絵師の背がびくりと震えた。
「八戒か。あい分かった。早速この者に使いを出せ。突厥へ輿こし入れの準備をせよとな」
 金蝉が楽しそうに機嫌よくいうのを絵師は全身に脂汗を流しながら聞いていた。床についていた手がわなわなと震えだすのを止められない。
「突厥にも返信を出しましょう。『似合いの花嫁が見つかりました』 とね」
 天蓬が痛快そうに笑った。それに和するかのように立ち並ぶ文武百官から嵐のような笑い声が起こった。

 しかし、そんな中でひとり、絶望に胸を暗くするものがいた。
 金蝉の眼前に控えている絵師その人であった。
 絵師の脳裏には、優しく優美な八戒の笑顔が浮かんで消えなかった。絵師は、八戒を誰にも渡したくないばっかりに、わざと醜く描いた絵姿を画帳に載せておいたのだった。
 そう、誰にも渡したくなかった。たとえ皇帝だろうが天帝だろうが渡したくないと、邪恋の果てに思い詰めたばっかりに、むざむざ突厥などという蛮地に彼を追いやってしまうことになってしまったのだ。
 しかし、皇帝の命の前には何人たりとも逆らうことなど不可能だった。絵師は床に頭を打ち付けるように下げたまま、いつまでも八戒の鮮やかな姿を思い出していた。




 その夜。
 自分の運命が知らないところで転がりだしたこともまだ知らず、八戒は後宮の自室で静かに過ごしていた。
 普段の八戒の暮らしぶりは、静謐な読書人を思わせるものだった。
 今日も八戒の背後には四書五経が山と積まれ、手元にはそのうちの何巻かが開かれたまま転がっている。蝋燭ろうそくの灯りが、部屋の壁に書と戯れる八戒の長い影を映し出していた。
 傍付きの侍女も人もさがらせた室内はひどく静かだ。たった独りの時間を八戒は満喫していた。
 しかし、ふと、書を読む手を止めて、部屋に生けられた美しい薔薇を眺めた。
 花梨材の瀟洒しょうしゃな椅子に腰掛けたまま、小卓にひじをついて物思いに耽った。外から差し込んだ月光がその頬を白く照らし出している。その様子は一幅の絵のようだった。
 部屋に飾られた薔薇は、薄紫色の花色が高貴で瑞々しかった。それは、八戒に誰かを連想させた。
(……あの方の衣の色と同じ色ですね)
 いつの間にか高貴な紫の衣に身を包んだ最高僧のことを考えてしまっていた。
 三蔵を後宮の裏庭から逃がすように見送ったあと、八戒は何人もの宮女達から詰め寄られて閉口したのだった。
 三蔵に心酔している彼女らが口々にいうには、三蔵は遠い西域の人間だということだった。

「大月とかいう仏教国のお生まれだそうよ」
「遠い遠い砂漠を越えてこられたんですって。飛ぶ鳥の影も見えないとかいう死の砂漠を越えてこられたとか――」

 道理で、と八戒は思った。あんなみごとな金糸の髪と紫の瞳はこの国では見られない種類のものだった。
 その整いきった容姿もただ美しいというのではない、死の砂漠を越えてやってきただけのことはあってどこか凄みさえ感じられた。そうした過酷な旅にも耐えうるような苛烈さこそが、あの男の本性なのだろう。
 燃える水晶のように激しいあの紫暗の瞳。
 あの瞳を打ち込まれるようにして見つめられたとき、八戒は見つめられた箇所に痛みさえ感じた気がしたものだった。
『経を読んでやる』
『約束だ』
 彼はそう言った。
(いつこられるのでしょう)
 八戒がそんなことをぼんやりと考えていたとき。外の庭で密やかな物音がした。
「三蔵さま……?! 」
 何故か彼だとしか考えられなかった。
 三蔵が来てくれた。
 わざわざ三蔵が来てくれたのだ。
 思わず八戒は外庭へと続く大きな格子戸を開けた。咲いている夜香花イエライシャン馥郁ふくいくたる香りが途端に部屋中に流れ込んだ。
 外は暗く蝋燭の灯りの下で書を読んでいた八戒には目が慣れず良く見えなかった。そのまま目を凝らしていると、夜香花の群生が縦に横に揺れる気配がした。ざわめきと共に枝の折れる音と花の香りが濃く匂い立つ。暫くすると、そこから人が姿を現した。
「さ……」
 喜色に満ちた顔で三蔵、と呼びかけようとして八戒はそのまま硬直した。庭に平伏す男の丸まった背中が見えた。
「お前は……! 」
 そこにいたのは大嫌いな絵師であった。八戒の眉間に皺が寄る。
「……何の用です。肖像画はもういいですよ」
 八戒は冷淡に言った。直ぐに背を向け、部屋の中へと入ろうとした。絵師はそんな八戒の背に向かって呼びかけた。
「私と逃げて下さい! 」
 思わずその声に八戒は振り返った。耳に嵌められたカフスが月の光にきらくめき、整った顔が怪訝けげんそうに曇った。
「何を……」
「このままでは貴方様は突厥に送られます! 」
 絵師は一息に言った。絵師はどちらかというと醜い小男の類だったが、必死になって八戒の足元にすがりついた。
「そのうち使いがこちらにもこられましょう。突厥へ輿入れせよとの命が陛下から貴方様に下ったのです」
「な……」
 八戒は一瞬なんのことか分からぬというように首を傾げた。唐突な話だった。何故自分が突厥などへ送られるのか良く分からない。
「私は貴方を誰にも渡したくなかった……! それが裏目に出てしまうなんて。このままでは貴方は手の届かぬ蛮地の突厥などに。ええ、渡すまいぞ。誰にも」
 絵師は八戒の問うような眼差しにも答えず、勝手に妄執に満ちたことを呟きつづけた。
そして止める間もあらばこそ。凄まじい勢いで、八戒の足を長衣の裾ごとつかんだ。途端に均衡を崩して、八戒がつんのめるように部屋の中へと倒れる。
「あ、危ないじゃないですか! 」
 慌てたような声を上げて倒れた八戒が頭を押さえて起き上がろうとする。そうはさせじと絵師がそこへ圧し掛かった。
「積年の思い、今こそ……! 」
「やめなさい! 」
 八戒が叫び、 絵師ともみ合うような格好になった。
 そこへ

「殺すっつたろうが! 」
 突然、鋭い低い声がした。

「あなたは!」
 八戒は驚いたように声のした方へ顔を向けた。
 庭に蒼白い月を背景にするようにして三蔵が立っていた。秀麗なその眉間に皺を寄せ、忌々しそうな表情で絵師を睨みつけている。
 八戒の悲鳴を聞いて庭の木々をかき分けるようにして駆けつけて来たのだろう。法衣の袖や肩には、夜香花の花びらがそこかしこについていた。それを片手で払いながら三蔵は部屋へ上がりこんだ。
 ふいに現れた月の化生のような三蔵の高貴な姿に、驚いたのか絵師は床に倒れた八戒の上から動かない。
 月の御使いのようなこの男は、短気に舌打ちをひとつすると、手にしていた数珠で絵師を打った。
 水晶の数珠は見事に絵師の眉間に当たった。急所だ。
「ごぶっ! 」
 絵師がその場で悶絶する。衝撃で数珠の糸が切れたらしく、床に玲瓏とした水晶の玉が音を立てて散らばった。

「消えろ」
 闇の底に三蔵の低音の声が響いた。法衣から払い落とした花びらが、床に倒れている八戒の頬に散りかかる。
 床に倒れて見上げている八戒からは、月光を背景にしている三蔵の表情までは定かには見えない。金糸のような三蔵の髪が、月の光を照り返して輝く。
 数珠が切れて部屋中に散らばった水晶の玉が、そこかしこで、月の欠片かけらのように光を乱反射して輝いている。

 皇帝の御前ごぜん伺候しこうすることもある絵師には三蔵という人物のひとなりが、突然、本能的に分かったらしい。この男の尊大な態度は、生まれながらの権力者のそれだったのだ。
「く……! 」
 今度は憎まれ口ひとつ叩かずに、絵師はその場から退散した。とても敵わぬと思ったのだろう。
 躰を引きずるようにして、忙しない物音を立てながら、絵師は夜香花の群生の向こうへと消えた。思えば哀れな男であった。
「ったく……! 」
 三蔵は八戒の方をようやく振り返った。
 倒れたときに頭でも打ったらしく、八戒はいまだに頭を片手で押さえている。ようやく床から上半身を起こして、八戒は息をついていた。
「先日あんなことがあったってぇのに、なんだってまたあんなヤツを部屋に上げるんだ。馬鹿かお前は」
 忌々しくてしょうがないとでもいうように、三蔵は腰を屈めた。
 飛びきりの美しい白水晶で誂えた数珠が散り散りになっている。それらの玉を繋ぎ合わせていた薄紫の組みひもを床からつまみ上げながら、三蔵は周囲を見渡した。どこへどう落ちているのやら、もう分からない。
「すいません。あなたが来たと思って、戸を開けてしまいました」
 八戒が面目ないとでもいうように肩を竦めて笑った。その柔らかい笑顔に、三蔵はもっと吐こうとしていた悪態を瞬間忘れた。代わりに表情を隠すように横を向いた。その背に八戒の柔らかい声が被さる。
「経を読みに来て下さったんでしょう? 」
 八戒はそのまま床から立ち上がろうとした。それを三蔵が制した。
「動かねぇ方がいいな。頭を打ったんだ。どっかで横になっていた方がいい」
 確かに、八戒の様子から見るに、脳震盪でも起こしかけていたようだった。
 三蔵が八戒の躰を起こすようにして手をかけた。
「え? 」
「寝台はどこだ」
「ち、ちょっと待って下さい……! 」
 八戒は慌てた。三蔵は八戒に肩を貸すと、その痩躯を支えた。
「あっちか」
 三蔵は帳で仕切られている部屋の隅を顎でしゃくった。
「ち、ちょっと……! 」
 至近距離に三蔵の息がかかって、八戒はその身を震わせた。なんだか容易ならぬことが起きようとしているような気がした。
 そんな八戒を無視した形で、三蔵は帳で区切られた寝台へと八戒を運び込んだ。
 持ち主の八戒らしい簡素で清潔な寝台は、小さいながらも天蓋つきだった。そこへ三蔵は注意深く八戒の躰を横たえた。
 横たえられて、腕を躰から引き抜かれる感覚が甘美で切なかった。
「まぁ、今夜はそこでおとなしくしてるんだな。一晩も経てば大丈夫だろう」
 三蔵はそういうと、八戒の額に散りかかった前髪を節立った長い指で掬い上げた。
「三蔵」
 八戒が申し訳無さそうに呟いた。
「すいません。せっかく来て頂いたのに」
 どこか沈んだような八戒の声音を聞いて、三蔵が口もとに笑みを刷いた。
「フン。何、また来てやる」
「しかし、無駄足を踏ませてしまいました」
 八戒は呟いた。高僧として招かれている三蔵のことだ。日中は予定がたくさんあるのだろう。そんなときにわざわざ夜に自分の姉を弔いにきてくれたというのに、こんな不始末で申し訳なかった。
「……八戒」
 三蔵が、寝台で横になっている八戒の顔を覗き込んだ。八戒は至近距離で夜目にも輝くその金の髪と整った細い鼻梁と深い紫の瞳に見とれた。
 それは段々と近づいてきた。その権高な物言いに似合わず、存外三蔵の睫毛が長くて、その頬に美しい影を作っていることに気がつくのと、自分の唇に柔らかい感触が走るのは同時だった。
「は……」
 角度を変えて唇が再び重ね合わせられる。舌で、歯列をそっとなぞられた。
「うっ……」
 酩酊感のあるくちづけをすると、三蔵は名残惜しげに八戒の上唇を、自分の舌先で舐め上げた。
 二人の唇の間に、唾液が透明な橋を架ける。陶酔的で腰が疼くようなくちづけだった。
「これは今夜の駄賃にもらってゆくぞ」
 三蔵は耳元で低く囁いた。そういって寝台を離れる。
「三蔵……!」
 唇を三蔵のものとも、自分のものとも知れぬ唾液で艶やかに濡らして、喘ぐ八戒は悩ましかった。
 黒い濡れたような艶を放つ髪が敷布に散り掛かり、月光を反射してひどくしどけなかった。緑柱石や翡翠でも敵わぬ深い緑の瞳が三蔵を絡めとる。そんな八戒を前に、三蔵は恐るべき自制心で告げた。
「また来る」
 三蔵は繰り返し言った。
「また来る必ず。約束だ」






 「王招君(4)」に続く