第七夜「さよなら」



 何にも揺らがない、強い意志が欲しい。
 真実を知っても、傷つかないしなやかさが欲しい。
 自分の理想に見合うくらいの、覚悟と決意を。

 夜が来る。
 王崎は体育館の中に足を踏み入れ、壁に手をあてる。それから、耳を澄ました。
 学校中、歩いてまわった。あとは、この場所しか残っていない。探しているものは、本当に見つけられるのだろうか?不安と、期待。怖くないと言えば、嘘になる。けれど今はその恐怖すら、ある種の使命感に近い気持ちの高ぶりに変化するだけ。
「誰か、いないか?いるなら返事をしてくれ、頼む」
 王崎は、闇に向かって呼びかける。
 クラスメイト失踪の手がかりは、やはり何もないのだろうか?そこに誰かの意志が残っていれば、王崎には聞くことができるはずだった…それが、唯一の方法。テレパシスト。王崎は触れたものの心の声や感情を、声として聞くことができる。うまくいけば、会話することも可能だった。それが、王崎の特殊能力。だから人混みや他人に触られることは、苦手なのだ。潔癖性というわけではなく、それが本当の理由だった。神津にも他の誰にも、未だ打ち明けたことはないのだけれど。
「オレは、本当のことが知りたいんだ」 
『王崎くん…』
 聞き覚えのある声が、王崎の呼びかけに応える。どうやら賭けは、成功した!佐藤は取り巻きの中でも特に、王崎の熱心なファンだ。心酔していると言っても、差し支えのないほどに。
「佐藤!?ここだったのか、ようやく見つけた…。他の奴は?」
『ここで死んだのは、僕だけだよ。王崎くん』
 さらりと告げられた物騒な真実に、王崎はそれまでの疲労感が飛んでいく。
「…どういう、ことだ……?」
『王崎くん。僕は、御堂にやられたんだ』
「え…?」
 できれば、あまり意味を理解したくなかった。
『アイツが僕を殺したんだよ』
「どうして?一体何故…」
 これは、何かの悪い冗談だろうか。丈太郎が、佐藤を殺した?一体どこにその理由があるのか、王崎には見当がつかない。
『何故?御堂に聞いてみればいいよ、彼の正義を』
「佐藤…」
『……………』
「佐藤!」
 淡々とした声はそれきり、聞こえなくなってしまった。
「佐藤が死んだ?どうなってるんだ…。それに、御堂がやったって……!」
 考えたところで、何もわからない。とにかく丈太郎に会って、事情を聞いてみるしかないだろう。王崎は混乱する頭でどうにかそう判断を下し、慌てて学生寮へ向かう。胸が苦しい。何かを知りたいと思うことを、こんなに怖いと思ったのは初めてだった。丈太郎と、屋上で交わした言葉。嫌われているとばかり感じていた、でもそうではないんだと…嬉しかったのに。

 ふとその前を立ち塞ぐ人物に、王崎は端麗な顔をしかめた。暗がりの中、何故か理事長が王崎の道を邪魔していたのだ。その表情は、よくわからない。雰囲気がいつもと違って、どことなくおかしいように感じた。ただの勘だが、妙な違和感。
「理事長…?どうか、されたのですか」
「王崎くん、君は実に優秀な生徒だった」
「は?」
 理事長は過去形でそう話し、人の良さそうな笑みを浮かべる。
「私としても残念なのだよ。君のような人材を、失うということは…。美しく気高く聡明で、君以上の人間を、私は知らないからね」
「あ、あの…。理事長?仰っていることが、よく…わからないんです、が」
 王崎は、後ろに一歩後じさる。今すぐここから、逃げ出したい衝動にかられた。そうしなければ、いけないような気がした。王崎の本能が危険を知らせている。ここにいてはいけないと、危ないのだと…。それなのに、足が竦んで上手く動かない。静かな狂気に、王崎は捉えられてしまった。
「君は今、ここで私に殺される」
 理事長の汗ばんだ手が、王崎の腕を掴む。

『死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねッ!!!』

 突然流れ込んできた悪意の言葉に、血の気が引く。込み上げてくる気持ち悪さと、絶望感。
「っ…」
 王崎の身体が恐怖で、硬直する。
 ドン、という発砲音が夜の闇の中に消えていった―――…


   ***


(そういえば、俺、王崎を探していたんだった…)
 眠れない上に、どうも体調が芳しくない。薄ぼんやりとした意識の中で、丈太郎はそんなことを思い出す。
(王崎の正体を知って、だからどうしろっていうんだ?俺に、取り巻きになれと?この感情が、恋愛かどうかなんて知るかよ。恋なのか?それとも違うのか?…どうして)
「っ!」
 熱く疼いた自分の下半身。丈太郎は堪えきれない気持ちになって、手を這わせた。こうして王崎を汚すことが、自分の純粋ではない感情をいっそう際だたせる気がする。端麗な美貌。傲慢なのか、儚げなのか、無視できない色気を湛えた―――…
「…は……」
 誰かに、触れられたことがあるだろうか。あの身体は?どんな顔で、どんな声で?その中に身を沈めることができたら、どれだけ気持ちがいいだろう。
「…あ、あっ…王崎、王崎」
 触れたい、キスしたい、交じり合いたい。
「うっ…い、いいよ…王崎……!」
 妄想の中で、何度も犯した。その度に彼は、丈太郎にとって抗いがたいほど魅力的だった。無機能だと思っていた器官は、王崎によって初めて意味を持ったのだ。こんな自分を知ったら、王崎は軽蔑するだろうか。むしろ、そうしてほしいとさえ思うくらいだ。あの目で蔑まれでもしたらそれだけで、我慢できず達するかもしれない。
「あ…」 
 馬鹿みたいに興奮する。罪悪感を超えてしまう欲望を、飼い慣らす術を持たない。想う痛みは、今は静かに指輪の中に潜んだままだ。肉体と精神は、繋がってはいないのだろうか?情欲は、そのあさましさに愛染でさえ沈黙する。
 見惚れてしまうような端麗な顔が、恥ずかしげに上気する。毅然とした目は伏せられて、自分を映してほしいと丈太郎はもどかしい気持ちになる。美しい白い肌につけられた、占有の跡。形の良い乳首は美味しそうなピンク色で、丈太郎はそれを夢中で舐め回すのだ。
『御堂っ…あっ、ぁ……!』
 囁きのような甘い喘ぎ声。ああ、もっと悦ばせてやりたい。丈太郎はそう思って、愛撫を丁寧に繰り返す。こんなに可愛い王崎を知っているのは、自分だけ。なんて誇らしくて、気分がいいんだろう。王様気取りのあの王崎が、丈太郎に組み敷かれて喘いでいるなんて…。
 裸体がローションや唾液で、ヌルヌルといやらしくコーティングされていく。この上にミルクをかけたら、そう思うと冗談ではなく鼻血が出そうになる。
「可愛いよ…。王崎、たまんない……」
 脚を開かせ、ローションをたっぷり垂らしていく。穴の辺りを撫でてやると、王崎は泣きだしそうな声をあげた。普段からは、想像もできないほど甘くて、いやらしい。
『…ぁっ、いやぁ……』
「いっぱい感じて、王崎。いっぱい、気持ち良くなって…」
『アアッ!…駄目だ、そこは…ぁん…』
 アナルに舌を挿れられると、王崎は身体を震わせた。思う存分堪能してから、丈太郎は屹立したペニスをゆっくりと、王崎の中に這わせていく。王崎の中は熱くて、溶けてしまいそう。
「くっ…。入ったよ、王崎。ほら、繋がってるのわかるだろ?ああ、気持ちいいっ…!」
『い、痛っ』
「すぐに気持ち良くなるから。あ、う、動くよ、アッ、アッ王崎っ」
 丈太郎はもう、夢中で腰を振った。止まらなかった。王崎の奥を深く突いて突いて突きまくって、何度も抉る。その度にブチュブチュと卑猥な音が、一層欲をかきたてた。角度を変えて自分をぶち込んで、ああ、もっと欲しくなってしまう。もっともっと、お互いの気持ちいいところ…王崎の全部が欲しい。余すところなく、その全部が。
『アンッ!アァッ…い、あっ…ア、ア、』
「俺、もう出るっ…王崎の、王崎の中に……!」

 誰にも言えないような夢を見、目の眩むような朝を迎えた。

 シャワーを浴びて、パンを詰め込み、制服に着替える。…下着は、要洗濯だ。
 毎日のように丈太郎の部屋まで迎えに来ていた温は、もうずっと顔を見ていない。昔から、時折そういうことはあったがこんなに長期間姿を見せないのは、初めてだった。何となくどういう事情なのか察しはつくし、今まで触れずにきたことだ。こういう時、温との距離が近いのか遠いのか…ひどく不思議な気分になる。
 丈太郎がそんなことを考えながら学校へ行くと、取り巻く空気がいつもとまるで違っていた。正門に入れない。何故かマスコミが門を塞いで、教職員が総動員で対応している始末だ。
(何だ?)
 シャッターを切る音が、耳障りだ。
「天根矜持の隠し子が、この学園に通っているという話は…」
「ですから、そんな生徒はうちの学園にはおりません!」 
「こっちは名前もわかっているんですよ!?王崎充、二年A組!これでもまだ、シラを切るつもりですか…!」
「王崎充という生徒は、在籍しておりません!!」
「生徒を通してください!そこ、どいて!!」
「この学園の理事長も、楽園の信徒らしいじゃないですか。一体どういう関係が―――」
 わめきちらす声に立ち止まって、丈太郎は辺りを見回す。
(何…なん、だ?一体)
「君、早く教室へ行きなさい!」
 職員が、丈太郎を無理やり学校の中へと押し込めた。  
(在籍しておりません、だって?何であんな嘘、つくんだ…?)
 胸騒ぎがする。とてつもなく、嫌な予感が。早足で教室へと向かう。校舎の中は、いつもより人気が少なかった。
「ねえ、うちの学園って…」
「やめてよ!あたし、そんなの知らなかったんだし……」
「そうだよ。知ってたら、こんなとこ誰も入学しなかったっての!」
 廊下で横行する、ヒステリックな会話。それを遮るように、丈太郎は教室のドアを静かに閉めた。隣の席のクラスメイトに、声をかける。 
「おはよ。泉ちゃん、すごい騒ぎだな。何なんだ、あいつらは…?」
「えっ、何って…知らないの!?丈太郎くん。ニュース見なかった?
 天根矜持、とうとう逮捕されたんだって。昨日の夜。もう、学校中大騒ぎよ。
 口に出して言わないだけで、うちの学校も信者数は相当多いはずだから。殆ど欠席状態」
「………!」
「あれ、興味ない?」
「そういう…わけじゃないけど」
 どういう反応をしていいのか、丈太郎にはまったくもってわからなかった。強欲な支配者が、かの楽園を手放したりするだろうか?ありえない、としか言えない。
(信じたくないからってわけじゃない…。簡単に信用するには、あまりにも荒唐無稽だ)
「あ、ゴメン。もしかして、丈太郎くんって」
「俺は、楽園と関係ないよ」
 丈太郎が首を横に振ると、泉はホッとしたような表情になって笑う。
「誘いと楽園が関係あるって噂、本当なのかな。怖いよね」
「おい、泉。御堂もだけど。そういう話、あんまり大きい声でしない方がいいぜ」
 クラスメイトのありがたい助言に、丈太郎は思わず肩を竦めた。
「そういう松浦の声が、一番デカイっていうツッコミはなし?」
「御堂〜!」
「ハハ。…あれ、王崎軍団も来てないんだな」
 考えが、つい口から零れてしまった。今朝見た光景、耳にした応答が丈太郎の中でゆっくりと不安を掻きたてていく。
「天根矜持の隠し子だって、記者が言ってたけど…」
 あの調子ではおそらく、丈太郎だけでなく全校生徒がそれを知ってしまったのだろう。諫めるように、松浦が泉を軽く睨んだ。
「泉」
「だって…」
「ま、俺たちが気にしたって仕方ないことだから」
 そう言って笑ってみせる自分が、一番その事実を重く受けとめている。
(もしかしたら、取り巻きの連中はそれを知ってて…だから?アイツらは王崎を好きだったわけじゃなく、その後ろにあるものを見ていたのか?)
 考えたところで、彼らは居なくなってしまったのだけれども。
「SHRを始める!みんな、席について」
 丈太郎たちもお喋りを止め、担任の事情説明を待った。担任はすごく疲れた様子で、まばらな教室を見渡すと声を張る。
「王崎くんは、学園を自主退学した。彼はもう、この学園の生徒じゃない…。いいか?外部の人間に何を聞かれても、一切答えないでくれ。学園の秩序を守るためだ。君らの世界は、この閉じた集団生活の中にあるのだということを、各自忘れないでいてほしい。以上だ」
「せ、先生」
 戸惑った声が、教室のあちこちで上がる。訳のわからないうちに、確かに何かが起こっている…。そんな不安を、誰もが胸に抱えていた。都市伝説に近い誘いの驚異より、遙かに身近で、切羽詰まった疑問。不快感。
「今日の授業はすべて自習!」
 何ともいえないどよめきが、教室の中に渦巻いた。
(何だよそれ!?そんなこと、あるわけないだろ。自主退学なんて…!)
 原因を追及するだなどと息巻いて、得体の知れない何かへと、果敢に挑もうとしていた王崎。その王崎が自分から学校を辞めるなんて、原因の一端である丈太郎に何も聞かないうちに?…一体、何が起こっているのか。
 丈太郎に答えをくれる者は、この場に誰一人としていなかった…。導いてくれるのは、周防からの着信メールだけ。


   ***


 メールを読んだ丈太郎がいつかの会議室に出向くと、学園に不釣り合いな二人組…そこには自分と変わらない制服を身につけた正純と、やっぱり似合わないスーツで決めた周防が、並んで椅子に座っていた。会話は弾まなかったらしく、やたらに雰囲気がピリピリしている。先日様子がおかしいと正純は言ったが、今日の周防はいつもと変わらないように見えた。
「おう、来たか。お疲れさん、丈太郎。あ、鍵掛けてや」
 二度目もまったく同じ挨拶で、周防は屈託なく笑う。正純は物憂げに視線を落とし、何か考え込んでいるようだった。
「もう知っとると思うけど、楽園の代表が逮捕された。連中、内部で揉めに揉めとってな?その隙をつくには、今は絶好のチャンスなんや」
「什宝会と楽園に、何の関係があるんだか…」
「そうやない。楽園と誘いの関係についてやろ。絶対、叩けば埃が出る。お前らで、少し探ってもらえんやろか」 
(…あまり気は進まないけど、行けばわかるかもしれない。温のことも、王崎のことも)
 うまくやれば、自分の心の隅にずっと引っかかっていたことも、わかるかもしれない。楽園が、丈太郎自身のことをどういう風に捉えているのか。自分の自由は、どこにあるのか?
「そんなのは、情報班の仕事だ。僕は、絶対にやりたくないね」
 正純が唇をとがらせた。什宝会の正式なメンバーになったとはいえ、丈太郎は、その組織全容を知らない。興味がない、というのが本音だが…今の自分には、まだ必要のない情報に思えた。時期がきたと判断されれば、その時に周防が紹介してくれるだろう。呑気にそう、丈太郎は考えていた。
「それが上の決定で、これからは、戦闘班も情報班もお互いに助け合おう!ってことになってなあ。若い人間の方が、警戒心を抱かれずにすむやろ?そこで二人に白羽の矢が」
「何でもかんでも勝手に決めるよね。ホント、冗談じゃない」
 いつもの口喧嘩が始まる。きっとこの二人は、ずっとこういうつきあい方で、不器用なコミュニケーションを取っているのだろう。矢代を間に挟んで。なんだかその光景が、丈太郎には容易に想像できてしまう。
「正純…。丈太郎はどうや?」
「やってもいいと思ってる」
「ホンマか!?」
 丈太郎がそう返事をすると、正純はますます面白くなさそうな表情になった。お互いの意見が合わないのは、出逢った時から変わらない。
「少し探ればいいだけだろ?向こうに怪しまれない程度に」
「ああ。やり方は任せる。別に大層なことが知りたいわけやなくて、こう、現場の生の声っつーの?そういうのを肌で感じてきてもらえたらな、と」
「多分、一人で大丈夫だと思う。その方が、不自然じゃないだろうし…」
(それに…)
 もし万が一、丈太郎の身元がバレた時に、こんな形で正純には知られたくない。事情の何もかもを今の立場で包み隠さず話せるわけもなく、この仕事はむしろ好都合だ。欲しかったきっかけがやっと、与えられたような気すらする。
「話はそれで決定?なら、僕は戻るから」
 つれなく立ち上がった正純に、呆れたように周防が声をかける。
「正純〜。お前、それでもコイツのパートナーか?何か一言かけてやるとか」
「…さよなら」
「正純!」
 叱責され細い腕を掴まれ、正純はようやく丈太郎へと目を向けた。正純とこうして向かい合う度、何かが正されるような、落ち着かないような、不思議な気持ちになる。内にいる矢代の意識なのか、ろくに知りもしないのに、大切だと痛感させられる。この存在が。
「パートナーとして忠告するけど、什宝会の言葉をうのみにしない方がいい。楽園も什宝会も、裏で何やってるかわからないところは同じだから。僕が言うのもなんだけど。…行動する時は何を信じて誰を想ってのことなのか、よく考えて」
 什宝会のやり方に、正純は何か思うところがあるらしい。胸中は複雑、といったところか。先日周防をフォローしていたくらいだから、反発心というのではないのだろうが。
「じゃあ俺は、白鳥を悲しませるようなことはしないよ。矢代さんに誓って。必ず」
「……………」
 正純は溜息を飲み込む。震えそうになる手を握りしめ、目を伏せた。どんなに正純が望んでも、こういう約束や露骨な言い方を、矢代はしたり言ったりしなかった。その結果が、今目の前にいる丈太郎なのだ。そう思うと正純は、ひどく複雑な気持ちになる。
「周防さんが証人だ。白鳥は何も心配せず、待っててほしい」
「……………」
「白鳥…」
「わかった。信じる」
 周防の手を払いのけ、丈太郎の気のせいなのか正純は微笑んだように見えた。丈太郎への、初めての笑顔。それがどれだけ嬉しいものなのか、自分にしかわからない。
(きっと、その笑顔に誓って)
 胸の奥で何度も、丈太郎はそう真摯に告げる。
「すごい口説き文句やなァ。期待しとるで。…正純が笑った顔なんか、久しぶりに見たわ」 
 励ますように、周防に肩を叩かれる。帰ってくる場所があることが、丈太郎にとって支えであり、信じるものだったかもしれない。


  2006.08.29


 /  / タイトル一覧 / web拍手