なぜ滝川を絢爛舞踏小説の主人公にしたのか?


 ウェブリンクやサーチエンジンの紹介文には書いたと思いますが、現在のガンパレ小説のメイン『舞踏少年は涙を流す』は滝川に絢爛舞踏をとらせることを目標とした小説です。
 なぜそんな小説が書きたいのか? ということをちょこちょこと書いておきますんで、気になる方はご覧下さい。

 なぜ滝川なのか。
 絢爛舞踏をとらせるならもっと似合う人間が何人もいるのに、なぜ滝川を選んだのか。
 なぜあんなバカでドジでおっちょこちょいのお調子者でちっとも戦車技能とりゃしないくせに口だけは一丁前と言う訓練嫌いのチキン野郎をHERO″を目指す主人公に選ばねばならなかったのか?
 ……それは、滝川が本当にただの人間″だからです。
 滝川って実際5121小隊の中でも1、2を争う弱キャラですよね。敵を倒す戦闘力も、並外れた運動神経も、人を惹きつける魅力もない。現実を見据えて負けずに戦っていくことも、自分の心に押し潰されないように前に進むこともできない――それだけの精神力がない。とにかく強さ″と名のつくものには全くと言っていいほど縁がない。あるのはうわべを取り繕っているだけのちょっとつつけば壊れる調子のよさと明るさだけ。
 ――だから、自分は滝川にHERO″になってほしいと思いました。
 弱くてなんの力もない少年。本来なら大した武功も立てず、あっという間に戦死者のリストに名前が埋もれてしまうような人間。
 でもそんな人間でも当然のことながら感情はある。泣くし笑うし怒る。死にたくないとわめき騒ぐ。他の誰にも代わりはできない1つの命。
 そして自分の全てをかけて、誰かの為に戦おうとすることができるようになれる可能性を持つ存在。
 舞の言を借りれば、HERO″とはただの人間が血を吐きながらやるべき事をするために生まれ変わった存在のはず。それなら、本当に何もできない役立たずの子供が、心から自分を変えたいと思い、努力し、HEROになっていく……絢爛舞踏を目指す人間の小説として最もそれらしい筋書きってこれじゃないかな、と思い、本当に選ばれたわけでも何でもない人の群に埋もれてしまうような奴が世界に向けて自分を主張し現実を変えていく、というシチュエーションに燃えるものを感じたこともあって、自分は滝川を主人公に選びました……
 ………………………
 ……ごめんなさい! 嘘です!
 半分は本当だけど半分は嘘です! 本当は自分が滝川好きだから滝川主人公にして小説書きたいなー、って思ったのが最初の動機なんです!
 自分はゲーム中では滝川をストーキングし滝川の笑顔を見てはにへにへし滝川の為に仲人プレイやらモテモテプレイやらやってる滝川スキーな奴なんです!
 ううう、ごめんなさいこんな奴で……でも前半書いたことも全くの嘘というわけじゃないんですよ。理由あとづけですけど(すいません……)。
 ストレートというかアレな動機で申し訳ないんですが、何回もやってるうちにはまあこんなループもありだろうということで勘弁しておくんなまし。いつもいつも虐げられ弄ばれ「とっとと戦車技能取りやがれったく使えねェな!」などと腹立ちまぎれに殴られたりする隊内カースト制度最下位で永遠の脇役ポジションにいる滝川を主人公にしたっていいじゃないですか、たまには。
 ちなみに自分はガンパレの世界の謎″についてはノータッチです。ゲーム中でわかる設定が基本で、あとは取り入れても作品の展開上不自然でなく、かつ面白いものだったら取り入れていく、という程度なんで、ひとつよしなに。
 よろしければ今後ともお付き合いのほど、お願い申し上げます。


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